1. はじめに
フィンランドは、オーロラを見るのに最適な国のひとつです。特に冬のイナリは、街の明かりが少なく、オーロラがよく見える場所として知られています。2024年12月31日から2025年1月2日にかけて、イナリでオーロラ観測と氷上釣りを体験しました。その旅行記と、オーロラを楽しむためのポイントをお伝えします。
オーロラの魅力は、写真や動画で見るのとは比べものにならないほどの感動があります。特に北極圏の静寂の中で揺らめく光を目の当たりにすると、その壮大さに言葉を失うほどです。フィンランドの冬は寒さが厳しいですが、それを補って余りある素晴らしい景色と体験が待っています。
2. 宿泊した「ホテルイナリ」

ヘルシンキからイヴァロ空港に到着した後、イナリまでの移動には「llmari slant ky」という会社のシャトルバスを利用しました。ホテルの送迎サービスもありますが、そちらは片道70ユーロ。一方で、シャトルバスは30ユーロとリーズナブルでした。夜遅い便でしたが、バスは混雑しておらず、45分ほどで快適にホテルまで移動できました。
日本人にも大人気な定番ホテル「Hotel Inari」に宿泊。ホテルはイナリ湖のすぐそばにあり、部屋は広々としていて快適。特に、室内にサウナがあるのはフィンランドらしく、寒い夜にとてもありがたかったです。スーパーも宿の目の前にあるので食料も安心です。
ホテルのスタッフはとても親切で、観光情報や移動手段についてもアドバイスをくれました。年末の特別ディナーも料金に含まれていて、ビュッフェ形式でサーモンやトナカイの肉などフィンランドの名物料理を楽しむことができました。年末年始・円安ということもあり、料金は1泊約5万円とかなり高かったですが、立地の良さやサービスを考えるとギリギリ許容範囲内かなと思います。
いつもは料金優先で宿を選ぶのですが、今回は天候次第で極北ホテルステイになる可能性もあったので、宿の設備や快適性の優先度を上げて宿選びをしました。


3. オーロラ観測体験
12月31日の夜、ホテルのすぐ近くのイナリ湖へオーロラ観測に向かいました。天気予報では曇りがちとのことでしたが、しばらく待っていると雲の間から光がちらちらと見え始めました。
オーロラ観測には「Aurora」と「Northern Lights Alert」というアプリを活用しました。これらのアプリでは、リアルタイムでオーロラの状況や、今後の観測確率が分かるので、最適なタイミングで観測に出ることができます。通知機能もあり、寒い中長時間待たずに済むのが便利でした。


そしてついに、オーロラが出現!最初はうっすらとした緑色の光でしたが、徐々に広がり、空全体に美しい光のカーテンがかかりました。湖の上に寝転がりながらオーロラを眺める贅沢な時間は、まさにフィンランド旅行のハイライトでした。

翌日も天候が良く、星空とオーロラのコラボレーションを楽しむことができました。前日よりも遠くに見えましたが、その分広がりが大きく、写真を撮るには最高のコンディションでした。

4. オーロラ撮影のポイント
オーロラの美しさを写真に残すために、iPhone 16と一眼レフカメラの両方を使いました。
iPhone 16はナイトモードが自動で適用され、露出時間を長めに設定してくれるので、特別な設定をしなくても鮮やかで美しい写真が撮れます。色彩補正も自動で行われるため、初心者でも簡単にオーロラを撮影できます。
一眼レフカメラで撮影する場合は、露出を多めに設定し、シャッター速度を長めにすると綺麗に撮れます。三脚を使用し、マニュアルフォーカスで星空を撮る要領で撮影するのがポイントです。オートフォーカスではうまくピントが合わないことがあるので、マニュアル設定を活用すると良いでしょう。
また、極寒の環境ではバッテリーの減りが早くなるため、予備バッテリーを持参するのが重要です。スマートフォンのバッテリーも冷えると消耗しやすいため、ポケットの中に入れて暖かく保つ工夫が必要です。
5. 氷上釣りツアー
翌日は、現地ツアー会社「Xwander Nordic」が主催する氷上釣りツアーに参加しました。Trip.comで事前予約し、イヴァロ発着のツアーでした。年末年始はアクティビティツアーの開催数も少なくなります。もしオーロラが見れなかったら…ということで予約しておきました。
ツアーは9時集合・15時解散で、1日かけてじっくり楽しめる内容でした。集合場所がIvaloなので、自力で移動する必要があります。Ivaloまでのバスもあるのですが、朝はタイミングが合う便がなく、ホテルのフロントにタクシーを手配してもらいました。特に手数料を取られることもなく、親切に予約してもらい、無事朝迎えに来てくれました。料金はおそらく固定で100ユーロ。一人旅だとタクシー移動のコスパが悪いのが難点ですね…。
参加者が揃ったら湖に移動し、近くのテントの中でガイドの説明を受けた後、ドリルで氷に穴を開け、釣り糸を垂らしてヒットを待ちます。
しかし、この日は残念ながら参加者全員が釣果ゼロ……。とはいえ、事前に仕掛けてあった網にホワイトフィッシュがかかっており、それを調理してもらって昼食として食べることができました。初心者でも簡単に扱える道具が用意されており、ガイドも丁寧に教えてくれるので、誰でも気軽に参加できます。


氷の上で長時間座っているため、防寒対策は必須です。ツアー会社に頼めば防寒着やカイロが支給されますが、私は防寒装備を持っていたので、事前にカイロを準備し、靴の中にも入れて対策を万全にしました。
ちなみにフィンランド滞在中の私の装備は下記の通りです。
- caravan スノーブーツ SHC-10
- mont bell 靴下
- mont bell スーパーメリノウールタイツ
- mont bell ダウンパンツ
- mont bell ノマドパンツ
- mont bell ゴアテックスレインウェア上下
- mont bell スーパーメリノウールハイネックシャツ
- mont bell ウイックロン ZEO ロングスリーブ ジップシャツ
- ignio インナーメンズタートル
- mountain hardwareフリースジャケット
- columbia whirlibird IV Interchange JKT マウンテンパーカー
6. まとめ
フィンランドのイナリでのオーロラ観測は、一生に一度の感動体験でした。ホテルイナリは立地が良く、ツアーなしでもオーロラを楽しめるのが魅力的。氷上釣りや北欧グルメも含めて、充実した旅行になりました。
冬のフィンランド旅行では、防寒対策と事前予約が重要です。また、オーロラを撮影するなら、スマホとカメラの両方を使い、それぞれの良さを活かすと素晴らしい写真を残せます。
しっかりと準備すれば、より快適に楽しめるので、これからオーロラ観測を計画している人はぜひ参考にしてみてください!
コメント